広島県動物愛護センターに見学にいきました@のつづきです。
【広島の課題B】
定時定点引き取りを止められない理由
広島県は、野良犬が多く、野良猫も多い。
そして、広島県のセンターは管轄地域が広く、
センターまでの交通手段がよくない地域もあるため、県としては『住民サービス』として各地域へ出向いていく必要がある。
という理由でした。特に野良犬は狂犬病と咬傷事故の心配があります。
●広島は野良犬猫がが多い!
飼い主からの引き取りもありますが、
改正された動物愛護法が施行された昨年9月からは、
よほどの理由がない限り飼い主からの引き取りは断っているそうです
●定時定点はゴミの収集のように不要となった動物を回収にまわる曜日と時間が決まっています。
現在日本で定時定点を行っているのは、広島県と兵庫県のみ(兵庫県は猫のみ対象)
●定時定点の良い点?
野良犬の子犬たちを回収することで、その子たちを譲渡にまわすことができる
と職員さんがおっしゃっていました。定時定点がなければ、地域の方はわざわざ遠いセンターまで
子犬たちを連れてくる可能性は低く、その子犬たちは野良犬として育ち、
いずれセンターで処分されてしまう運命になる…。そんな話もしてくださいました。
野良犬も、野良猫と同様に、解決が難しい問題です。
猫は、地域猫やTNRで対処しています。ある一定の効果はあると思いますが、
それでもまだ、多くの地域では猫の処分数が思うように減っていません。
野良犬の対処法も地域犬やTNRなのでしょうか?
…野良犬を救う方法はないの?
私が知っているひとつの対策例はギリシャのアテネ市の野良犬保護プログラムです。
「地域犬」のような施策をしています。
”シンタグマ広場などを中心にアテネの中心には約2000匹の犬が暮らしますが、全ての捨て犬に予防注射、既に400匹は去勢・避妊手術(続行中)が行われました。犬たちは市役所の職員と獣医を含むボランティアの人々の手により毎日の食事、毎月のヘルスチェック、里親探しなどの面倒を見てもらっています。 シンタグマ広場の犬たちが着けている首輪、赤は女のコ、青は男のコ。幾つかの札には名前やケア中の医療情報、「里親募集ですが、市役所の保護下にあるので 勝手に連れて行かないで連絡してください」となどと書かれています。シェルターも完備、皮膚炎や怪我をしているコたちもきちんとケアされており、なんと殺処分になる犬は1匹もいないのです!”
アテネ市の施策は素晴らしいのですが、
日本で同じことができるのか、というと…日本人にはあっていないかもしれない。
しかし、広島県センターの処分数を減らすには、野良犬猫の対策が必須です。
職員さんたちもがんばっていますが、地域のみなさんの協力と理解が欠かせません。
広島県を応援してください。
また、参考にできるかもしれない野良犬対策例を
ご存知の方がいたら、ぜひ教えてください。
次回の帰省時には、呉市と福山市のセンターを見学したいと思います。